John Foxx Lx I xVxE Report
2008.09.21 東京 高田馬場AREA

投稿者 猫神博士さん (2008.09.28 執筆)


2008年9月21日。
高田馬場のライヴハウスAREAにて、憧れのジョン・フォックスのコンサート。
ステージに登場したフォックスは、さすがに歳はとっていたけれど、スマートで精悍! 演奏も思った以上にハードで迫力のあるものだった。
相棒のルイ・ゴードンのプレイもパワフルで、彼の参戦によってフォックスのパフォーマンスがヒップホップやDJ、クラブ/テクノ系と見事にリンクする現代的な音楽となりえている。
『レコード・コレクターズ』の和久井光司氏の指摘にもあるように、そういう側面からも彼の音楽は今現在も「新しい」のだ。
実際のステージに接するまでは、なんとなく穏やかで静かなコンサートを予想していたのだが、腹の底に響くハンマービートに圧倒される。
もう、すごい迫力である。
まるでパンクロック全盛期のロンドンにタイムスリップしたような錯覚さえする。
演奏されたナンバーのうち、半分くらいは知らない曲だったが、何よりも『メタマティック』から「Underpass」と「No-one Driving」をやってくれたのが涙モノだった。
「No-one Driving」では客席も大合唱となり、おいらも声の限りに歌った。
シンセサイザーの音が、まるで生き物のようにうねる。これはたぶんクラフトワークやYMOでは出来ない表現に違いない。
そう、フォックスのシンセは感情と肉体を持っているのだ。
ウルトラヴォックス時代の「Young Savage 」や「My Sex 」なども感慨深かった。
アグレッシヴにシャウトする「Young Savage 」、シンセの轟音の中、呟くように囁くように唄われる「My Sex 」が好対照の魅力を醸し出している。
「The Garden」のラストで、効果音の鳥の囀りとともに最後の一音がフェイドアウトして、完全に消えるまで、客席が耳を澄ませているところも良かった。
一音たりともおろそかにしない。さすがはジョン・フォックス・ファンだなと感服した次第である。
というわけで、大満足の、そしてとても刺激的なコンサートだった。

時を越へ心に響くメタルビート

なつかしき未来の音やジョン・フォックス

かつて自分は、ジョン・フォックスの音楽に、理想の未来を夢想したことがある。
その「いつか夢見た未来」が、なつかしく、そしてパワフルに実現した一夜だった。

 


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