Miscellaneous in the dark - 回送



このページは、O.M.D.に関するネタ、及び、想いを綴ったコーナーです。
(執筆: Bプログラム)


目次
【おむどとの出会い】
【発電所との関わり】
【ギグ・バンドとしてのOMD】
【全米トップ40入り】
【♪おぉおぉじゅーりあ〜覚えてるーかーい】
【OMD、VUを演る】
【ジャジーなOMD】
【その他のカヴァーナンバー】
【日本でCMソングに!】
【テレビ番組のテーマ】
【アンディ抜きのOMD「リスニング・プール」】
【ミッジ・ユーロがメンバーに?!】
【幻のブート】
【プレOMD】
【夜ヒット出演】
【スタイリスト、ピーター・サヴィル】
【映像作品は3作】
【カリプソ、モータウン,etc.】
【5インチシングルと3インチシングル】
【公式OMDフォーラムで武者修行】
【意外と多いカヴァー(トリビュート)】
【夢を叶えてくれた「She's Leaving」の12インチテイク】
【OMDをカラオケる】
【最強レアなシングルは】
【空耳アワー(1)】
【ゲイリー・ニューマンのサポート】
【エノラ・ゲイ】
【フランス限定スペシャル・シングル・コレクション】
【OMDニューシングル(?)】
【OMDを知るための文献】
【The more we learn, The less we know】
【OMDを語ろうとすると】
【裏ライナー「Architecture & Morality」】
【ショート・ストーリィ「Hard Day」】

回送とは...つまり、客はノレないというわけで!





【おむどとの出会い】
1981年8月27日から10月8日の間にエアチェックしたテープに
「エレクトリスティ」OMDと書かれている、これが音源として
最初に入手したOMDである。
ちなみに、そのテープ(マクセルUD)のリスト(当時書かれた原文のまま)は

SIDE-A
1.「ホールド・オン・タイト」ELO
2.「レイディ」コモドアーズ
3.「スタンド&デリバー」アダム&ジ・アンツ
4.「エレクトリスティ」OMD
他、シルバー・コンドル、バランス、グレッグ・キーン、カーズ、グラハム・ボネット

SIDE-B
ゲイリー・ライト、シークレット・サービス、アル・ジャロウ、ポール・デイヴィス
ラバー・ボーイ
などだった。

当時、カメラに凝っていてサンシャイン60で開催されたニコンフェアの
会場で「Electricity」が流れていて、その印象が強くますますこの
ナンバーに惹かれていくことになる。




【発電所との関わり】
確かに「VCL XI」は「放射能」のアルバムジャケットを見ながら聴くと、「らしい」音。

「ネオン・ライツ」を91年「シューガー・タックス」でカヴァー。
その縁あってか93年、元メンバーのカール・バルトスのプロジェクト「ELEKTRIC MUSIC」に参加。
返杯、というわけで(?)96年のシングル「Walking on the Miky Way」の
カップリング曲「Mathew Street」の作者としてアンディと共にクレジットされている。




【ギグ・バンドとしてのOMD】
そのパフォーマンスには興味深いものがあります。
特に何かにとり憑かれたように踊りまくるアンディは
「Live at Drury Lane」で既に明らかにされていました。

一定の場所から決して動き回ることなく激しく踊る。
ちょっと文章では表現しきれないそのパフォーマンスは
いざ目の前にするとその激しさは想像以上のものでした。

さらに来日時のギグではファンサービスとして、
何とステージから降りてきてフロアのオーディエンスと一緒に踊ってくれるのだから。
あのOMDが、である。
アンディと一緒に踊り狂った「Telegraph」は生涯決して忘れることのない瞬間でした。

その根源は、デビュー前に週末に地元バンドで精力的に活動した中で
得られた経験だと推測します。
彼らは単なる「室内引きこもり録音バンド」ではないというのが
これらのパフォーマンスで実証されてます。
あ、演奏(特に歌唱力)が上手かどうかは別の次元ですよー。
まーでも、あれだけ動きまくってるんだから多少ねぇ唄が、ま...。




【全米トップ40入り】
TVKの番組でOMDをリクエストしたら、「If You Leave」のイントロに重なり
自分の名前が呼ばれるのが滅茶苦茶うれしかったです。
有難う、中村真理さん。
その番組を録画したテープはアタシの宝物です。

全米でブレイクしたきっかけが映画「プリティ・イン・ピンク」。
この映画と並び評されるのが、「ブレックファスト・クラブ」
シンプル・マインズがこのサントラで全米でブレイクした。

皮肉な点が共通している。全米でのブレイクは、即ち世界制覇を意味する。
後は...もう残っているものは、たった一つしかない。
崩壊に向かって緩やかな坂を下り始めるきっかけが、このサントラだった。
その後、OMDは「パシフィック・エイジ」
シンプル・マインズは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
をそれぞれの頂点とし、あとはご承知の通り。




【♪おぉおぉじゅーりあ〜覚えてるーかーい】
“意味”は終わりました。罪作りです。意味の無い言葉を書き綴って、
貴方のバンドって、蜂(bees)と鳥(birds)の区別さえもつけられないの・・・

...の、ような詞を書き、アンディの元彼女でありThe Idのメンバーでもあった
Julia Knealeはその後、87年当時のバイオによるとナースの仕事に就いてるという。
(その後の消息は未確認です。)

彼らは、アルバム「ジャンク・カルチャー」からの3枚目のシングルの
カップリングとして再びこの「ジュリアの唄」を採り上げた。
そいつはあまりにも変わり果てた、といったら誤解を生むかもしれないけど
同時期の傑作「テスラ・ガールズ」のノリを残しつつ、大胆なホーンセクションを
取り入れたアレンジに仕上がっている。
84年のことだった。何で今さら昔の女の唄を奏るんだって...。
でも彼らは、ずっとその曲をギグで欠かさず演り続けてきたじゃないか。

ヒップホップに傾倒した「ジャンク・カルチャー」期に、それまでの想いを吹っ切る
もしくは鬱積を吹き飛ばすかのようなシングルが届けられたのは、
カップリングナンバーのタイトルが奇しくも「Talking Loud and Clear」としてだった。
この12インチシングルの溝はとてつもなく深く、どんなプレーヤーでも一回も
音飛びなしで聴くことはできないくらいだ。

当時を振り返ってアンディはこう述懐してる。
―彼女の父親は詩人で、彼女も詩を書いていた。
 実際、彼女は「The Shellfish That Weren't」という詩と短編の本を出版していた。
 で、彼女は「ジュリアの唄」を書いてを唄った。
 そいつは「ジュリアの唄」っていうんだ、だってジュリアが唄ったんだからね!

...アンディ、あんたもジュリアにハートブレイクだったんネ。

引用;ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
   MESSAGES
   AN OFFICIAL BIOGRAPHY BY JOHNNY WALLER AND MIKE HUMPHREYS




【OMD、VUを演る】
今ではOMDと並びアタシにとって欠かせない存在となったVELVET UNDERGROUND
(以下「VU」)とそのメンバーであるルー・リード。

よくよく辿ってみると、VUを体験したのはOMDのカヴァーナンバーとして
初めて耳にした「Waiting for the Man」で、それは「Messages」の
10インチシングルのみ収録されてました。
http://www.k-os.biz/~yasu/omd/disco/Discography_OMD_EP.html#Messages10

いかにも当時のOMDっぽい「ピコピコスチャスチャ」なこのナンバーは
オリジナルの「グガガガジャガジャガ」なノリ(今でいうならガレージかぁ?)
とは全くかけ離れたアレンジなのです。
この音源は2001年リリースのB面コレクションCD「NAVIGATION」でようやく
陽の目を見ました。

初期のギグでの定番ナンバーで、来日の際にも奏ってます。
彼らは再度このナンバーを「Never Turn Awasy」の12インチシングルの
カップリングとしてライヴヴァージョンを収録してます。

なお、「Sailing on the Seven Seas」の歌詞に登場する
Sister Ray is on TVとは、紛れも無くVUの2ndアルバムに収録された
17分間の名曲「シスター・レイ」に他なりません。
そういえば、3rdアルバム「安息の館」に収録の「New Stone Age」は、
ライナー(小倉エージ氏)で「シスター・レイ」との共通性が記載されてます。

そして「リベイター」では「Sunday Morning」を収録。

それほど彼ら(てかアンディ)にとってVUはクラフトワーク同様、
特別な存在なのかもしれません。

同じリヴァプール出身のエコバニも良くVUをカヴァーしてますし。
その他、VUをカヴァーしてるNW系のアーティストを挙げます
CABARET VOLTAIRE、Nick Cave、JAPAN、JOY DIVISION、Bill Nelson、NEW ORDER、
NIRVANA、PRIMITIVES、PROPAGANDA、PSYCHIC TV、R.E.M.、RIDE、ルースターズ、
STRAWBERRY SWITCHIBLADE、TOM TOM CLUB
(M.C.Kostek著「THE VELVET UNDERGROUND HANDBOOK」より)




【ジャジーなOMD】
「Organisation」で60年代のChris Montezというヒトのナンバー
「The More I See You」をカヴァーしてます。
初期からサックスを導入するなどジャズへの傾倒も垣間見られるOMDです。




【その他のカヴァーナンバー】
「ザ・モア・アイ・シー・ユー」80年「エノラ・ゲイの悲劇」
クラフトワーク「ネオン・ライツ」91年「シューガー・タックス」
バリー・ホワイト「愛のテーマ」83年「リベイター」




【日本でCMソングに!】
OMDは、アルバム毎に「テスラ・ガールス」のようなナンバーが必ず
1曲入ってました。「クラッシュ」収録の「シークレット」はスクーターの
CMソングで流れてきた時はガッツポーズものでした。

一方、本国では2002年の7月、靴屋さんチェーンのTVコマーシャルと
店内放送で「エレクトリシティ」が流されました。




【テレビ番組のテーマ】
CNNとの関わりは2曲。放映開始予告に「Messages」のシングルテイクのイントロ。
番組のオープニングはご存知「Enola Gay」。

その他、日本テレビ系列のUFO特番でBGMとして良く使われていた。

あと、ベストヒットUSAのタイムマシーンのジングル。(Radio Waves)




【アンディ抜きのOMD「リスニング・プール」】
確かに4人のうちの3人なのだから、そう呼ばれても仕方ない。
90年にOMDが分裂する。
結成時に、「分裂の際には、OMDという名称は消滅する」という取り決めがあったらしい。
アンディはOMDの名称の使用を主張し、3人は彼に権利を売り渡した。
ありがちな話である。
ピンク・フロイド、ウルトラヴォックス、ニュー・オーダーなどなどの例を
引き合いに出すまでもなく。

リスニング・プールは、
テレグラフという「ダズル・シップス」時期で登場した名称を
レーベル名に据えて再出発した94年にアルバムをリリース。
ジャケットは「クラッシュ」当時の雰囲気が醸し出されている。
マーティンの描いた油絵である。

ゲストヴォーカルはトーマス・ラングと、
何とストラングラーズのポール・ロバーツ。

やはりこの頃から、アタシ的にも何となく疎遠になってしまったOMDである。

一般的にOMDはデュオといわれているが、アタシは4人編成のバンドだと思ってます。
特にギグではドラムスのマルコム・ホルムズが、
そしてスタジオ録音でも印象的なサックスを吹いてる
マーティン・クーパー(彼はキーボードも奏る)の二人が欠かせない。
何せこの二人はOMDデビュー以前からの仲間なのだから。
だから、4人でOMD。

もっとも、VELVET UNDERGROUNDにしたってジョン・ケールは2ndまでで、
ルー・リードが抜けた後、オリジナルメンバーが一人もいなくなっても
まだVELVET UNDERGROUNを名乗り続け、ギグをこなし
アルバムまで出したという事例もあるのだから。
まだアンディがやってるだけ“救われる”のか?ある意味。

...ということを考えてたら、ミチロウ氏(=元スターリンの遠藤ミチロウ)
が、とても興味深いことを最近ご自分のサイトの掲示板に書き込んでいた。
http://hpmboard1.nifty.com/cgi-bin/bbs_by_date.cgi?user_id=NQE08281

うんうん、「アンディ抜きOMD」というのは決して誹謗した意味ではなく、
リスニング・プールもOMDなのだ、という想いがあるから。

ところで、リスニング・プールの頭文字はLP、
PはOの次で、LはMの前...というのはまるで「2001年宇宙の旅」に
登場したHALみたいだなー、と思うのは考えすぎだろうか?

ミチロウ氏の言葉になぞらえば、アンディ一人でもOMD、
アンディ抜きの3人でもOMD、4人集まってOMD、
仮にマルコムやマーティン一人でもOMD、なのです。
それがOMD。




【ミッジ・ユーロがメンバーに?!】
マーティン・クーパーとミッジ・ユーロとの双子説は
当時から雑誌を賑わせてました。ほんとに似てるなぁこの二人。

ってことは、邪外さんがW杯2002年開催当時に指摘してた
「イングランド代表のDFのミルズって、Midge Ureに似てませんか?」
は、つまりマーティン・クーパーにも似てるってことかぁ?

ってことは、その後邪外さんが指摘してた
「TVで格闘技を観るたびに思っていたのですが、
ミルコ・クロコップもMidge Ureに似ていませんか?」
は、つまりマーティン・クーパーにも似てるってことかぁ?

これで3人、「世の中に似てる人の法則」通り!




【幻のブート】
20年前位の話ですが、ブートレグのライブ盤(もちろんアナログ)を
ディスクユニオン原宿店(当時NWのメッカ!)で目にした記憶があります。
同時期のヒューマンリーグの78年デモ&ラジオセッション集は
後年奇跡的に入手できただけに、未だにOMDの方は無理してでも買っておけば、
と後悔してます。
でも模擬試験の昼休みだったしなー。

これがBBCライヴ(ピール・セッション)だったら嬉しいのに。




【プレOMD】
ヒュマン・リーグのようにきっと彼らも何らかの音源を残してるはずです。




【夜ヒット出演】
実家にビデオが残ってます!




【スタイリスト、ピーター・サヴィル】
OMDをアートワークの側面で語る場合、外せない存在が彼、ピーター・サヴィルである。
1stアルバムのあの、「錠剤の羅列」は20年以上経った今でもOMDの象徴となっている。

2003年、原宿ラフォーレでのピーター・サヴィル展は生涯忘れられない想い出となった。
どうしても入手できずにいた12インチシングルのジャケット類が、当り前のように
陳列されているのを目の当たりにし、しばし作品群の前で立ちすくんでしまいました。

例えば、
1stシングルのジャケットの工場がその特殊な手段でパターンを刷るため2回火事になったこと、
1stアルバムのジャケのコンセプトは、実は如何に紙の使用量を少なくするかだったこと、
ダズル・シップの原案は木版画の本、「Telegraph」の12インチ盤の現物、
ヴィサージの「The Damned don't Cry」の元写真には右側にスティーヴ・ストレンジが写っていること、
「Blue Monday」は売れれば売れる程赤字になる、5インチFD(懐かしー)を忠実に再現したもの。
それら一つ一つが胸を打つ事実として整然と並んでいました。

オフィシャルバイオ本「MESSAGES」(87年出版)の“あの人は何処?”コーナーで、
「オリジナルOMDスリーブデザイナー兼スタイリスト。現在Peter Saville Associates代表」と
書かれています。おいおい、あれでスタイリストがいたのかい、OMDには!




【映像作品は3作】
うち2作はLD化。
2004年春リリースのDVDが待たれますっ

コンピなどに収録のものは(オフィシャル)
「ザ・ファクトリー・ビデオ」「アーグ・ア・ミュージック・ウォー」
にギグの映像が、ともにフルコーラスで収録。

「ヴァージン」「NOW」などにプロモが収録されてます。




【カリプソ、モータウン,etc.】
「All Wrapped Up」は脳天気なカリプソのリズムも軽快に
中山美穂の「50/50」とタメを張るくらい、これ以上 夏の海を
イメージさせるものはないというナンバーです。
アルバム「Junk Culture」にオリジナルテイクを収録。
ん、ミラーテイク(?)が、シングルカットされた「Never Turn Away」の
カップリングとして、ダブヴァージョン「Wrappup」が存在します。
(B面集コンピアルバムには未収録)

そして「Locomotion」あたりからはホーンセクションを多用し
モータウン・フレイヴァー溢れるノリを醸しだす。
「Stay」ではマーティン・ルーサーキング牧師の演説をモチーフ。




【5インチシングルと3インチシングル】
ソノシートなどでしか活躍の場がないアナログ5インチのレコードも、
NW系のシングルでは主にシェイプドピクチャーディスクとして採用されています。
例えばチャイナ・クライシスの「Black Man Ray」や、
P.コリンズ&マリリン・マーティンの「Separate Lives」(映画「White Nights」のテーマ)は、
共に片面だけ収録のシェイプドピクチャー5インチ2枚組というフォーマットです。
ヴァージンは購入意欲をそそるピクチャーレコードやシェイプドレコードの
リリースに意欲的で、エピックやアリスタ等と競い合ってました。

ピクチャーディスクは音が良くないので聴くためのものでなく、
「見て」「所有する」ためのものと割り切ることで収集の愉しみを与えてくれます。
OMDも結構ピクチャーシングルをリリースしており、そのうちの何枚かは
シェイプドディスクです。
SLをかたどった「Locomotion」とか。(んまんまじゃん)
「La Femme Accident」は正方形です。

時は移り、CDの時代へ。3インチのCDシングルといえば出始めの頃は縦長の
ジャケット(いわゆる短冊)で、余分な部分を折ってというものが殆どでしたが、
輸入盤ではディスクのサイズに合わせた小さいのもありました。

NW系の3インチCDは、やはりヴァージンが意欲的で、アタシが持っているのは
OMD、ヒューマン・リーグ、ジャパン、ジェネシス、マイク・オールドフィールド、
PIL、ブライアン・フェリー(EGレーベル)です。
何れもディスクはオーストリア製とクレジットされています。

OMDは1枚だけアメリカ盤(A&M)があります。しかも見開きジャケット!
アダプターが無いと聴けないプレーヤーもありましたが、
今は輸入盤の3インチCDシングルは殆ど見かけませんねぇ。

いま改めて見ると、これMDサイズだし、これはこれでも良かったけど
ちょっと先取りしすぎかなって思います。
マキシとか言わなくても20分収録できるんだから。

ところで、OMDサイトのディスコグラフィは、ジャケット違いどころかミスプレスや
ミスプリントまで言及するという気合の入れようですが、「Locomotion」Manoeuvresではなく
Manoeuversとクレジットされているのが発見され修正された、という記述があるということで
その凄さがわかります。
で、念の為、7インチシングルを見てみると...残念! 修正済版でした。
が、3インチCDシングルはManoeuversだーい。ここまでは目が届かなかったと思われ、
多分未修正のままだと思います。だからレア物ではないでしょうな。




【公式OMDフォーラムで武者修行】
なかなか手厳しいですな本場の方々は。

コンピアルバム「DINDISC'80」に収録の「エレクトリシティ」のレアヴァージョンと
オマケのすごろくネタを引っさげての道場破りから、20分位のうちに次々とレスが
付いていくのには正直驚きました。

そのなかで、アンタ日本人だったら力になるヨ、おいら日本語流暢だもん、なんてお方も
いらして有り難い限りです。、にしても向こうは昼間の2時か3時なのに、みんなヒマだなぁ、
仕事してんのかぁ? いやいやクイックレスポンスほんとに感謝してます。

調子にのり、別のスレッドで話題になってるヒューマンリーグのツアーに引っ掛けて、
「あたしゃトヨタシティの隣の市に住んでるけど別にトヨタに勤めているわけじゃないのよ」
なんてこと書いても理解されなず、
「アンタ一体何書いてんダベ? そりゃま確かにトヨタシティは良い曲じゃがな」などと
一蹴されてしまいました。
でもヒューマンリーグの曲にひっかけたことはわかってくれたみたいですねぇ。
そもそも、おむどふぁんの方々はヒューマンリーグ(特にフィルくん)を目の敵に
してるというか、ちょっと逆鱗に触れたかもしれない感じで冷や汗モンでした。
あーこわ。

まだまだ修行が足りません。だいいちギャグかませられるくらいの英語力が...。
だって、かの親切なお方が
Kore kara yoroshiku onegaishimasu!
って書いてくれたのを、ほー、韓国から宜しくお願いします、ってことは日本も頑張らねば
と思ったくらいですから。(さすがにコーランから、とは読まなかったっす)
妙に日本語が混じると混乱しまし。




【意外と多いカヴァー(トリビュート)】
トリビュート盤は2枚出てます。
2001年の「Messages: Modern Synthpop Artists Cover Orchestral Manoeuvres in the Dark」
と「Pritending to See the Future: a tribute to omd」

その他の公式カヴァーは、ココ「非公式OMDカヴァーヴァージョンサイト」に出ています。
http://www.users.globalnet.co.uk/~usasw/official%20covers.htm
ホント、いっぱいあるんですね。
まず「Before You Were Punk : Vol. 2-Before You Were Punk」
 「泡いっぱいの恋」「見つめていたい」他
 エコバニ、ア・フロック・オヴ・シーガルズ、ビリーアイドルらのナンバー。

 「In Their Eyes:'90s Teen Bands vs. '80s Teen Movies」の方には
 「ドント・ユー?」(敢えてこう表記)や「プリティ・イン・ピンク」の他
 エコバニ、カーズらのナンバー。

んで、
公式サイトにリンクされている、その名も
「非公式OMDカヴァーヴァージョンサイト」で数々のカヴァーがMP3でダウンロードできます。
但しオフィシャル・カヴァーは無条件でダウンロードできないものもあります。

公式サイトからも入れる“非公式サイト”です。
http://www.users.globalnet.co.uk/~usasw/

非公式とは謳ってあるもののどうみても...ま、このさいどーでも良いことだけど
このサイトは凄い。素晴らしい。
公式カヴァーヴァージョンの紹介コーナーは良しとして、
目玉は非公式カヴァー24曲や各種リミックス19曲のMP3ファイルがダウンロード可能。
ってもアタシのエアエッヂじゃ一曲30分なんてざらよっ!

試しに「夢をあげよう」のEricksonリミックスなるものをDW開始。
始めは22KBくらいだったけど、ひゃぁ〜今なんか1秒あたり1.9KBですよ、1.9KB!
でもこいつがめちゃくちゃかっこいいのったらないねぇー、と思ったら
半分の2MBちょいでタイムアウト。うーむ。

アルバムテイクの数倍かっこいい10インチシングルテイクを更にジャングル化した
「Messages」[Erickson Mix]や、
「Souvenir」の10インチシングルに収録されたテイク(アマゾンヴァージョン)の
「Motion&Heart」[Inst]とか、
針もぶっ飛ぶ再録12インチテイクベースの「Julia's Song」[MMC 12 Remix]なんかも、
我的OMDのファイバリットナンバーの一つでもあり、ドイツでシングルカットされたのは
7インチ(見つめていると切なくなる傑作ジャケット)でアルバムテイクだったから、
きっと12インチはこうなっていただろう「She's Leaving」[Extended Mix]など、
とっても丁寧かつ想い入れたっぷりにリミックスされています。
原曲をズタズタにすることなく、ギミックなし。
まさに80年代ニューロマ世代のリミックス!という潔さも
手伝って最近の愛聴盤(メモリーカードに入れてMP3で聴くから“愛聴板”?)です。

カヴァーの方も「Souvenir」だけですが、こいつも管弦楽との融合が
心地良くOMDとこの曲への敬愛が感じられるテイクです。

最新では、「Orchestral Manoeuvres in the Darkness」だけど、内容は未確認です。




【夢を叶えてくれた「She's Leaving」の12インチテイク】
アタシ的「安息の館」での最重要ナンバーは、本国ではシングルカットされることなく
ドイツのみシングルが存在。もちろんアルバムテイク。
それの12インチテイクが10数年の歳月を経て(!)聴くことができました。
非公式なリミックスなんだけど、これが当時の12インチテイクの王道を行くつくりで
涙モンです。

他、数々のリミックステイクが「非公式OMDカヴァーヴァージョンサイト」からMP3で
ダウンロードできます。




【OMDをカラオケる】
今のところ体験済なのが
「Enola Gay」「Souvenir」「Maid of Orleans」「If You Leave」のはず。
日本の通信系カラオケで唄えます。

アタクシごとで恐縮ですが、アタシはパセラに行かなくても仕事場の近くの
スナックで唄えます。ラッキー。

「Sailing on the Seven Seas」もあるみたいです。
http://pasela.info/nsearch/search-name3.cgi?page=1&keyword=013771&max=30
「パセラ カラオケ曲検索」より

ちなみにアトミック☆キトゥンの「Right Now」は、普通にダムにあります。

関連で「Pretty in Pink」(サイケデリック・ファーズ)あたりも
セットリストに加えると盛り上げるでしょう。




【最強レアなシングルは】
「素敵なテレグラフ」の12インチです。

オフィシャルサイトの“相場”でも£20 - 30という
ファクトリー盤「エレクトリシティ」£20 - 35と並ぶ最高値(?)を誇ってます。
だって「ロコモーション」のSLピクチャーでも£15だし。




【空耳アワー(1)】
「Electricity」のサビを聞いて「ウィーア〜三十路ぃ〜」って唄ってない?
(by カミさん)。
以降、このナンバーがかかる度にカミさん&息子が「三十路ソング」と称して
唄い踊ってます。
アタシの「Electricity」が壊れてく...。




【ゲイリー・ニューマンのサポート】
オフィシャル・バイオには、しっかり彼のバンドメンバーと共に
写真に写ってます。




【エノラ・ゲイ】
これは必ず避けては通れない話題なのですが、かなりデリケートな
問題をはらんでいるため、今のところは全てを語ることができません。
連絡いただければ個別にお知らせします。




【フランス限定スペシャル・シングル・コレクション】
をヴァージン・フランスがリリースしました。
(オフィシャルサイトの情報)

従来のシングルコレクションに加え、下記のナンバーが収録された
CDとの2枚組です。
おそらく当時の、ではなく最近のリミックスでしょうけど。

Enola Gay (Remix By David Guetta & Joachim Garraud)
Enola Gay (Omd Vs Sash)
Souvenir (7am Version)
Souvenir (Me & Us Mix)
Souvenir (Hard House Version)
Souvenir (Moby Remix)
Electricity (The Micronauts Remix)
Apollo XI (440 Northern Electronic Soul Remix)
Joan Of Arc (Organ Mix By Mulu)
Maid Of Orleans (Afterhours Mix By Mulu)
Enola Gay (Dancefloor Killa Remix By David Guetta & Joachim Garraud)




【OMDニューシングル(?)】
2003年10月下旬のオフィシャルサイトによりますと、
2004年早々、「Sister Marie Says」というタイトルでリリースされる模様。
元々は「Sister Maria Gabriel」というタイトルらしく、2004年リリース予定の
未発表曲集に収録される1曲として、とのこと。
...だったはずですが、2004年3月現在、音沙汰ナシです。

一方ヴァージンはDVD収録用のプロモのリマスター(画像的な手直し?)に
相当な費用を掛けてるらしいとか。




【OMDを知るための文献】
「MUSIC 1977 - 80」これほしー!
最初のソングブック

「ARCHITECTURE AND MORALITY 81」これほしー!
2冊目のソングブック

「ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK」
入門編として最適

「MUSIC FROM THE PACIFIC AGE」これほしー!
3冊目のソングブック

「MESSAGES」
MESSAGES
ファン必携のバイブル


「THE BEST OF OMD」これほしー!
4冊目にしてベストのソングブック




【The more we learn, The less we know】
名言。
この「learn」を「love」に置き換えてみる。
好きになればなるほど、その人のことがわからなくなる

好きになり過ぎて、周りが何も見えなくなる...ありがちな状況だろうけど。
好きになればなるほど、相手のことがわからなってくる。
好きになれば好きになるほど、相手の良い面しか見えなくなる。

この一言が恋愛の全てを物語ってる、と思った。
まだまだ恋愛経験の少ない頃の1981年。
このナンバーと、疑似体験の対象。
とっても狭い世界で喘いでいた自分を垣間見ることができるアルバム。
安息の館。いい日本語訳だね、ほんと。




【OMDを語ろうとすると】
一晩かけても足りないだろうね、アタシは。
自分の人生の一部を照らし合わせて過ごした、とっても大切なモノ。
たまたま自分に飛び込んできて、そいつをていのいいイヴェントに仕立て上げた日々。

そーんなことをしみじみ想ってると「Sacred Heart」なんかが流れてきて、
もうどーでのよくなっちまって。

「Navigation」
そう。アタシの人生を方向付けてくれた、ってばお大袈裟だけど、マジっす。
OMDがなければ今の自分はなかった。この幸せな生活がなかった。
別に知らなくてもいいかもしれなかったけど、でも今ここにこうやって..


では一体、何がOMDたるゆえんなのだろうか?
んなこと考えちゃいけません。
OMDはOMDであるからOMDなのだから。(禅問答)




【裏ライナー「Architecture & Morality」】
身につまさなければ そのまま通り過ぎていったかもしれない。
このアルバム全体のコンセプト、それはカトリシズムが根底に流れているだろうし、
その意味でも とてつもなく素晴らしく思える。
もう一つ、このアルバムの持つあらゆる要素、つまりジャケットから詞、メロディ、
構成など これほど自分自身に入り込んできたのは これが初めてだった。
全てをこのアルバムに求めることができたし、また逃げ込むこともできた。

俺を跪かせた曲は、紛れもなく「Joan of Arc」だったが、それだけじゃなかった。
今は亡きイングリッド・バーグマンが「Sainte Joannna de Arc」で演じたような
敬虔な聖女の姿がイメージされている曲がまだある。
このアルバムの半分は そういった曲で占められている。

あまりに気高く、俺達にはどうしようもない女性。
3年間 紺装束で通い続けたその女性は、だけどそれは俺達が勝手に
つくりあげてしまった虚像でしかなかった。
そんなこと どうでもいい。それ程まいっていた。
美化か? それとも とにかく美化にしたって、その時には何も見えなくなって
しまったのだから。

『来る日も 来る日も 新しいスタート 安っぽい出来事と 浅ましい真実
 自分の心を導くことも知らず 自分に値するだけのものを見つけることもない
 誰かに愛されてるふりをして 心を射止めようと作り話をでっちあげた
 けれど どんな夢も もう見ようとはせずに きっぱりと手を引いたのさ

 彼女は去ってしまう もう十分すぎるほど 待ったんだ

 彼女は去り際に首を振り 望みを捨てて家に帰った
 僕のように 彼女のあるべき姿を見たいと願う人々
 僕は彼女に尋ねるつもりだたんだ
 それなのに 確かめれば確かめるほど 知ることは少なくなっていくなんて
 
 こんな日になるより もっと分別があったなら
 焦がれるより もっとわきまえていれば

 だけど彼女は別の世界へ自分の道を真っ直ぐ歩み始めた
 僕らにはわからなかった 彼女に手を貸すなんてことさえも
 彼女に約束なんてさえもしちゃいけない
 何故って それは全て偽り 見せかけでしかないのだから
 彼女にとって何の意味もないことがわかるさ
 そしてまた 行ってしまうんだ』

現実と詞との奇妙な同居生活を楽しんでいた俺も、
どうにか そんな妄想がふっ切れてから、ようやくこのアルバムを最初から、
本当に最初の1曲目から聴くことができた。
破壊的で、人間の根本的な欲求、それを正当化しようとするための疑問、
そんなことも見えてきた。

前作では、なんにも分かっちゃいないんだろうと自虐的に叫んでいたというのに。
ラストの曲のようなスロー・ナンバーを演ってくれるOMDに感謝した。




【ショート・ストーリィ「Hard Day」】

抱かれてる最中に、「貴方の顔に彼の顔が重なって見える」なんて言われたら
どんな気分かわかるか。
一緒によく行ったスナックの電話ボックスから友達に
「私もうあの人に抱かれたくない」って泣きながら電話してるのを待ってる、
ってどんな気持ちかわかるか。
俺は知ってることしか言わなかったし
見たこと以外 喋ったこともない。
愛してるなんて言葉の意味は誰も知っちゃいない。
皆と一緒にいるときに安心感なんて 上っ面だけのものだ。

辛い日だった。

真夏の昼下がり、炎天下の公園を歩いた。
歩くしかなかった。歩いて身体を疲れさせたかった。
でなけりゃ家に帰っても一人じゃとても眠れそうになかった。
もう話すことなんか何もない、だったら何て言えばいい。
俺の考えてること言葉にできるわけないじゃないか。

公園のある大きな駅から北へも行ける。
鈍行に乗ってこの街から出て行ける。
誰も待っていないし、一緒に行く相手もいない。
ただ、切符を買って列車に乗れば済むことだ、簡単じゃないか。
何日かかってもいい、布団で寝たかったら単身赴任の叔父貴のアパートに
転がり込めばいい。でも叔父貴の顔見たらこの街に帰りたくなるだろうな。

いくら歩いても全然疲れない。もう二晩もまともに眠っていないのに。

公園の美術館で待ち合わせた彼に会うと、本当にほっとして涙が出そうになった。
何も知らない、けれどいつも通りの彼だ。
「おいしい紅茶を飲ませてくれる店があるんだ、ちょっと歩くけど。」
今の俺にとっては むしろそのほうがありがたかった。
紅茶に付いてきたビスケットをかじりながら、俺はぼーっと彼が喋るのを見ている。

いつもはコーヒー党の彼が何故 今日に限って紅茶を誘ったのかは、
理由はよくわからない。奈良漬一枚で赤くなる彼のことだ、
一緒に酒を飲んでくれることは決してないけれど、
そんな手段に旅行や酒を使わないで こうやって穏やかな気分で彼と別れることができた。

今から地下鉄で帰れば 4時からの青春ドラマの再放送に間に合うだろう。
[1990.7.22]








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