The Flower Kings Lx I xVxE Report
1999.3.16 渋谷ON AIR WEST

邪外(JAGE) Progressive Station


The Flower Kings Japan Tour Flier  Live Ticket

'99年3月16日(2日目)、渋谷のON AIR WESTにてThe Flower Kings(以下、文中にて"フラキン"と略す場合アリ)の初来日ライブを観に行って来ましたので、思い付いたことをいろいろ書こうと思います。

私はかなり後追いのプログレファンで、4大バンド(5大バンド?)の全盛期の当然ライブを観ていません。最近になって観た老舗バンドの来日公演も素晴らしかったですが、やはりバリバリ現役の脂ののりまくったプログレッシヴ・ロック・バンドの来日公演を観ることを熱望していました。そんななかで90年代現在進行形のプログレッシヴ・ロック・バンドのひとつであるFlower Kingsの来日決定。これはもう興奮せずにはいられませんでした。

さて、待ちどうしかった当日ですが、開場18:00、開演19:00となっていたため、開場30分前の17:30にWESTに到着したところ、待っていたのは5人くらいでした。(笑) 開場15分前に整理番号順に列をつくらなければいけないのですが、15分前には30人は居なかったと思います。開場時間が10分ほど過ぎてやっと入場し始めましたが、このときWEST階段の下にいた人は50人くらいでしょうか。入場してからは開演までずっと場所をキープしていたのであまりまわりをキョロキョロ見なかったのですが、開演30分前でステージ前3〜4列くらいしか人がいなかったような気がします。その後は前しか見てないのでよくわかりません。後から聞いた話だと客入りは100人弱くらいだったのではないかとのことです。

ステージは、前列左から、Hasse Froberg(Vo&G)、Roine Stolt(Vo&G)、Michael Stolt(B)、Tomas Bodin(Key)、後列はJaime Salazar(Drs)1人だけ。整理番号A 22番だったのですが、時間通りに来ない人も多かったため、なんとかVo&GのHasseの真ん前をゲットしました。最前列で柵によっかかれたので助かりました・・・。(^^;;;;; 場所的には、Roineのギターが目の前で観れたのでよかったです。(Roineは右利きですから右側に陣取ると指裁きは見えません。中央より左側に陣取って正解です。)

演奏はお馴染みの"ピンポン"(Rythm Of Life)の音が鳴った後、"Retoropolis"が始まりました。とにかくRoine Stoltのギターは凄すぎ!!1曲目の"Retropolis"を聴いて、CDそのまんま、いやそれ以上の曲の再現に鳥肌が立ちました。そして、2曲目は"World Of Adventures"。"Retropolis"はインストでしたが、"World Of Adventures"はヴォーカルの入った曲。Hasse、Roine、Michaelの3人がマイクの前に立ち、出だしの"♪ Welcome Back To The World..."とハモリ始めたのを聴いたとき、私はシビれてしまいました・・・。なんたって、この曲は今回のライブで一番聴きたかった曲だったのですから・・・。この感動は言葉では言い表せません。(この時点で完全に気持ち良くなってしまったため、あまり良く憶えておらずライブの詳細をレポートできませんが、お許しください・・・。m(_ _)m ) このHasse、Roine、Michaelの3人がマイクの前に立つという場面は、"In The Eyes Of The World"でもありました(I'm A Clown, I'm A Clown In The Eyes Of The World! I'm A Clown, I'm A Clown In The Eyes Of The World! と歌う部分です。) フロント3人が一列に並ぶコーラスはFlower Kingsの見せ場の一つでもあると思います (この点に着目している人はあまりいないと思いますが・・・)。

ライブはギターを弾いて歌うリーダーRoine Stoltのワンマン・ショーと思いきや、他のメンバーもいろいろ見せてくれました。一見リーダーとも思えるTomasは陽気な人で、ステージの端から端へ走り回って犬の遠吠えをしてみたり、楽しいMCではいつも観客を笑わせてくれました。左利きのギタリスト&ヴォーカルのHasseはキリン一番搾りを飲みながら(笑)ロイネに負けない熱唱を聴かせ、さらには力の入ったマラカス、タンバリンも見せてくれました。私はHasseの目の前にいたので、何度も目が合ってしまいました・・・。JaimeはCDの演奏を超える凄まじいドラミングを。そして、Michaelは前記の3人コーラスを構成する一人を・・・。(^^:) 個人的には、曲の終わりに、MichelがJaimeに指で指示を送り、指の本数分、"ダッダッダッダッダッ"とドラムを打ち鳴らし、Hasseがジャンプして曲を締めるコンビネーションは気に入りました。(^^)

World Disque Expressに書いてあった公約通り、ベスト盤"Scanning The Greenhouse"からはGENESISのカヴァー曲"Cinema Show"以外は全て演奏しました。新作"Flowerpower"からは"Garden Of Dreams"を一部演奏しました。"Flowerpower"からはDISC-2に収録されている80年代ポップソングのノリ(ある意味ASIA風?)の"Deaf,Numb & Blind"、"Stupid Girl"を演奏してくれることを80sに青春時代を過ごした私は期待していましたが、残念ながらやりませんでした。 是非ライブで聴いてみたかったのに・・・。でも、セットを見ればわかるように、今回のライブはベスト選曲だったと思います。

この日(2日目)だけ、"In The Eyes Of The World"を演奏する前にスウェーデンの古いポップソングを即興演奏しTomasがリードヴォーカルを取りました。後で、ある方がTomasに「あの曲の名前は何?」と尋ねましたが、本人も曲名を知らなかったそうです。(笑)

"In The Eyes Of The World"が終わると、メンバーは一度裏へ下がりましたが、再びアンコールで出て来て、名曲"The Flower King"と"Stardust We Are"を演奏。感動的なライブに幕を閉じました。ああ、これで今日のライブも終わりかと思うとちょっと寂しかったです。しかし、アンコールが終わったのに、観客の拍手は鳴り止みません。私ももう出てくるわけないなと思いながら力いっぱい拍手をしていると、何とRoine Stolt登場!! Roineに呼ばれて他のメンバーもちょっと時間がかかりましたが出て来ました。そして2ndアンコールの曲を演奏。先ほどのポップソングに続き、2ndアンコールも来日日程中この日だけのものだったのでとても得した気分です。なお、この日のセットリストを入手した方の話では、2ndアンコールの曲はセットリストに載っていなかったそうです。この演奏は本人達も予想外のことだったのでしょう。

2ndアンコールが終わったときには余裕で2時間半を経過していました。現役プログレッシヴ・ロック・バンドの演奏を十分に楽しむことができ、後追いプログレ・ファンの私にとってはとても良い経験になりました。感動醒めません・・・。

あまり音楽的なレポートをお送りできず、申し訳ありませんでしたが、とにかくCDそのまんま、もしくはそれ以上の演奏だったんです。

本当に最高でした。でも気になったのはやはり客が入らなかったことか・・・。しかし、何故客が入らなかったのだろうか?

 

・Set List

Retropolis
World of Adventures
Go West Judas
Church Of Your Heart
There Is More To This World
Garden of Dreams
Judas Kiss
Inget Nytt Under Solen
Big Puzzle
Sounds of Violence
Three Stories
Pop Song ???
(曲名不明、本人達も知らないそうな・・・)
In The Eyes Of The World

- 1st encore -

The Flower King
Stardust We Are

- 2nd encore -

The Magic Circus Of Zeb

 

 

 

・おまけ 客の入らなかった理由・・・

ほぼ同時期に来日公演を行ったKANSASは満員だったのに、バリバリ現役のプログレッシヴ・ロック・バンドであるFlower Kingsのライブに何故客があまり入らなかったのか(東京公演2日、大阪公演1日、それぞれ推定100人以下(ToT) )、私なりに考えてみました。(あくまで個人的な意見です。)

今回の公演で客が少なかったのは次のようなことが理由でもあると思います。 

ファン層はおそらく会社勤めの30歳以上(もっと上かな?)が圧倒的であり平日しか公演がなかったため会社を休んでまで行けなかった。30代後半以上の人たちって会社でもそれなりの責任をしょって仕事をしているからそう簡単に穴をあけるのは難しいと思います。  

平社員の私も1日は休みを取りましたが、仕事の方はとても休みを取れるような状況ではなくかなり無理しました。  

それから東京2Daysはオールスタンディングだった。 私の知っている年配の方で、「オールスタンディング」というのがひっかかって(仕事も忙しいことだしという理由も自然に加わって)行かなかった方がいます。  

大阪のクワトロだって、ステージ前の立ち見席10人、椅子席90人くらいだったそうではないですか。  

軟弱かもしれませんが、「椅子席+休日」という要素があればもっと観客動員は見込めたと思います。  

以上は勝手に思ったことです。  

# カンサスとフラキンを日程的に両方観ることの出来ない私は、何度もカンサスを新宿厚生年金で座ってみようかと考えました・・・。でも脂ののっているフラキンを選びました。  

あとは、"フラキンを聴いて曲が気に食わなくて行かなかった"というよりは、プログレファンでも、まだ聴いたことの無い人が多かったようです。某プログレ系MLでもフラキンを未聴という方が予想外に多かったみただし・・・。でもフラキンのCDを全タイトル置いているような店は東京でも目白World Disqueとdisk union新宿4Fくらいなのでしかたがないことか・・・。最近ではベスト盤"Scanning The Greenhouse"と最新作"Flowerpower"くらいをやっと置く店が増えてきましたが、これでもフラキンを1枚も置いてない店のほうが多すぎます・・・。

もう、今回のフラキンみたいな観客動員の惨劇は2度とみたくありません!! ほんとにフラキンのメンバーに申し訳ないです。  

フラキンの再来日は絶望的でしょうか・・・・・・・・・・・。(涙) 今度、パル・リンダーとカイロが来るときがあるとすれば、チケットがSOLD OUTになるくらいにしたいですよね。それまでみんなで普及活動を頑張りましょう!!  

 


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